「九五式軽戦車・撮影用実物大プロップ」お別れ会 in 大洗!?

2024/06/04

「九五式軽戦車・撮影用実物大プロップ」お別れ会 in 大洗!?

2010年にHBO社が製作した「ザ・パシフィック」(製作トム・ハンクス&スティーブン・スピルバーグ)というTVシリーズの枠をはみ出るような莫大な製作費の掛かったドラマをご存じでしょうか?

先の大戦を米海兵隊の視点でガダルカナルから沖縄まで、全10話で描いています。このなかで3話分を割いて描かれたペリリュー島の激戦に登場した日本軍「九五式軽戦車の撮影用実物大プロップ(以下ハ号プロップ)」のお話をさせていただきます。

資料をひっくり返すと2013年春にオーストラリアからカマド自動車にやって来たハ号プロップですが、もう10年以上も前のことなんですね・・・

撮影用に3台作られたハ号プロップは、2024年現在シンガポールの国立陸軍博物館に一台、豪州の個人博物館に一台が収蔵展示されています。カマド自動車が所有する個体は、輸入後にディティールアップを施して、考証に基づいて全塗装も行いました。某有名戦車アニメのPRや、東京ゲームショーでの戦車ゲームのPR、そして短編映画では鈴木福さんとの共演も果たしている売れっ子です。

しかし、2022年12月に英国から実物の九五式軽戦車をNPO法人防衛技術博物館を創る会が輸入したことで、存在意義が問われることになりました。もちろん、このハ号プロップを10年に渡り維持・運用した経験が実物戦車輸入に際し大変に役に立ったことは議論の余地はありませんし、出自も違う両車を比べることに意味もありません。

そんなタイミングで、米国テキサス州所在の太平洋戦争国立博物館から収蔵品交換のオファーがありました。先方は、我々が九五式軽戦車の実物を入手したことを知っており、「それではこちらの展示車両と交換しましょう」という流れになったのです。海外では博物館同士の収蔵品交換は頻繁に行われているので、おかしなお話ではないのです。

ということで、ハ号プロップはカマド自動車の手を離れてNPO法人防衛技術博物館を創る会を通して、米国へ渡ることになりました。そして6月中には横浜港から旅立つ予定です。

そんなハ号プロップのお別れ会を企画したところ、某戦車アニメの聖地である茨城県大洗町の方々が温かく受け入れてくださいましたので告知させていただきます!

内容:NPO法人「防衛技術博物館を創る会」所有の95式軽戦車映画用プロップお別れ会+トークショー

日程:2024年6月8日(土)~9日(日)

場所:大洗シーサイドステーション(茨城県大洗町)開催場所のお知らせです まいわい市場前

★九五式軽戦車(ハ号)映画用プロップ展示

★戦車トークショー センターコート(ショウケース下)

ということで、6月8日(土)、9日(日)は久しぶりに社長の小林も大洗町へ参上予定です!両日ともトークインベント開催されますので、現地でお待ちしております(^^♪

ハ号プロップは米国へ向けて旅立つ前に、入念な整備と塗装手直しの真っ最中です・・・週末に間に合うのか?ちょっと不安(>_<)