シュビムワーゲンのミッション修理

2023/02/13

シュビムワーゲンのミッション修理

車検で入庫したVW166シュビムワーゲンは、試運転したところ3速と4速が行方知れずになるという緊急事態が発生!?

取り急ぎミッションを下ろすことになったのは良いのですが、舟形ボディのためにミッションを下ろすには先ずはエンジンを下ろしてからという事態に・・・・

実際にはエンジンは上に抜き、ミッションは後方へスライドしてから上に抜き上げるという作業になります!マフラーや補器類をはじめ、空冷エンジン特有の冷却風の整流板も全て取り外すために、思ったよりも大変な作業となります。

エンジン&ミッションを下ろした車体後部の写真は珍しいですね。下面の丸い蓋はエンジンオイル交換用のサービスホール。


こちらがシュビム専用のミッション。ミッション前方のシフトレバー連結部から、前輪駆動用のドライブシャフトが出ていますね。また、左右のドライブシャフトは舟形車体から引き抜くためにスプラインで2分割されています。ビートルとキューベルは基本的にドライブトレインが共通ですが、シュビムに関しては共通部品を使っている別物ですね。

分解したところ、想像通りシフトフォークがポッキリと折れていました・・・

手で持っているフォーク部品に「コグマーク」(戦時中のVW社のマーク)がハッキリ見えますね。

その破断部分をみると、以前にも破断した形跡があり、溶接修理した部分が再び折損した模様。まさか再び溶接修理という訳にも行きませんが、部品が簡単に入手できるはずもありません!

こんなこともあろうかと思って、キューベル用部品取りミッションが準備されているところがカマド自動車の強みです♬

早速部品取り用ミッションを分解したところ、問題の部品はしっかり生きております。これを移植すればシュビムは生き返るはずです!

・・・って、書くと一瞬ですが、下準備からここまで約一ヶ月掛かりました。これからミッション組み上げ、車体への組付けには2週間程度かかるかな?

ということで、続く。